放鷹術

お正月は、浜離宮恩賜庭園の放鷹術の実演を見ました!


放鷹術(ほうようじゅつ)は、飼い馴らした鷹で、野生の鳥獣を捕まえる猟法のことです。


その鷹を調教するのが、鷹匠(たかじょう)です。


『渡り』という、木の枝にとまっている鷹を鷹匠の拳に呼び戻す訓練では、高い木から飛び立った鷹が、地面スレスレまで降下し、そこから背中を向けて地面と水平に腕をのばし立っている鷹匠の拳にふわりと上昇し着地します。
正面から見ると羽を広げ大きくなった鷹が向かってくる感じが大迫力です!


『飛び流し』では、急に草むらの中から飛び出した獲物を、鷹が空中で仕留める技を見ます。
鳩がパタパタと草むらから上空へ飛び出すと、鷹が鋭い直線的な動きで、鳩に目がけて飛んでいきます。
鳩を突いた途端、鳩の羽がファサーッと舞い散りました。
でもまだ仕留めていません。
鳩は死に物狂いで羽を動かし鷹のクチバシから離れました。
上空で逃げ惑う鳩を目がけ鷹は再度狙いに行きます。
磁石の同じ極同士をあわせた時のように、近づいては、躱し、近づいては、躱し、上空へ、上空へと二羽共に上がっていきます。
そして、とうとう鳩は逃げ切りました。
鷹は、役目を果たせず林の方へ飛んでいってしまいました。
逃げ切りポツンと一羽で舞う鳩を見て、庭園の林中から何十羽というカラスが黒いカーテンのように舞い上がり、群がりました!
・・・そして、黒で包まれた鳩は、林の向こう側へ消えていきました。


これが、弱肉強食なんですね・・。


それからしばらくして、鷹が急に、私たちの背後から、頭上スレスレの上空を飛び、鷹匠の元へ戻ってきました。
頭を狙われてたら、死ぬ!と思う素早さでした。


『鷹は、非常に繊細な生き物で、実演に変更のある場合がございます。』
と事前のアナウンスで聞いていた意味が、今回、実際に見てわかりました。
昔、お殿様の前でも、鷹匠だけが帽子をとらなくてもOKとされていたのは、お殿様の鷹への理解が深かったからでしょう。
鷹匠が帽子を取り、普段と違う格好になれば、鷹がどこまで普段通りでいられるかわかりません。
今回の見物客は、通常の5割増しだったようで、鷹も気になったのか、いつもの訓練通りにはいかなかったようです。

初めて放鷹術実演を見たのですが、鷹のすごい迫力と、鷹匠のかっこよさ、鷹を調教する難しさを感じました。

お正月に浜離宮恩賜庭園へ行くと、この他にも、合気道の演舞を見れたり、お茶を頂けたり、羽子板やコマの無料貸し出しもあり、友達や家族でお正月らしい遊びを満喫できると思いました。

とても楽しかったです☆